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NYに行ったとき、ある出来事を思い出しました。まだおっさんに変身する前の話です。

マンハッタンの42丁目にブライアントパークという中規模の公園があります。
図書館の隣にあるオープンスペースで、ニューヨーカーの憩いの場所になっています。
☆☆☆
たぶん、土曜日だったと思うのですが、その公園のベンチに一人で座っていて、
ぼーっとしていた時に、同じく隣のベンチに座っていた白人の男性が声をかけてきました。
マグナスというスエーデン人で、年はちょっと上くらい。
さすが北欧の人で、清潔感あってナイスガイな感じです。
「なんで俺に話しかるよ?」とちょっと警戒しながらも話を続けてみると、アジアに興味があるとの事。
よくよく聞いてみると、来年台湾の女性と結婚の予定があるそうで、 なんだそうかと。
普通に世間話っぽい事を20分くらい話してたと思います。
そしたら、マグナスが「俺んとこ来い」といいます。
「いや、おれそっちの趣味ないから」と断ろうと思いましたが、
その前に、ここはアメリカなんで、なんか犯罪に巻き込まれるとしたらえらいことです。
映画に出てくるようなシリアルキラーとかだったらどうしてくれよう。
「悪いけど、遠慮しとくわ」と言ったのですが、けっこう食い下がってきます。
よくよく聞いてみると、おれんとこの「とこ」とは、その人が出入りしてるとこと言う意味らしく、
それは「 Church 」だとのこと。
本業は普通の会社員で、ボランティアで XXXX Church(聞き取れなかった)に出入りして、
その活動と手伝っているそうな。
なんだ、いいやつじゃん。 思いっきり警戒して損した。
ほんじゃ行こうかという事で、一緒に歩き出します。
すぐ近くだと言いますが、そんなとこに教会なんかあったかなあ?
まさかStパトリック?と思いながら43か44丁目まで一緒に歩いて行きます。
☆☆☆
古いビルが並ぶ一角に入口があり、彼はここだと言います。
なんかNYにありがちな普通の外観の古いビルです。
「教会なんかここは?」
まあ、教会と言ってもいろんな宗派があるという事は現地の人に聞いたことがあります。
中に入ると、広いロビーがあり、正面にローマのコロッセオ?みたなものの大きな絵が飾られていました。
薄暗いロビーの右側には2Fに上る階段があり、そこを上って行きます。

そしたら、意外と普通の事務所みたいなところに出ました。人が何人かいて、
話をしたり、本を読んだりしています。
飲み物を出してもらいながら、しばらくマグナスと話をつづけました。
結婚相手は今、台湾にいて、会いたいんだけど会う機会が限られていてつらいとかなんとか。
彼女の事をよく理解できてるか不安だとも。
実は、自分も遠距離が終わったばかりだったんで、そういった話で盛り上がります。
そのうちに、他の同じような活動をサポートしているボランティアの人も紹介されました、
彼らは私の下手くそな英語を辛抱強く聞いてくれるので非常に居心地が良い感じです。
夕方になって、飯でも食うかとなったのですが、まあ、また今度という事で帰る事にします。
すると、「アヤ子(仮名)」という日本人が明日来るから明日もこいと言われます。
「OKまた来るわ」と固く約束し、そこを後にするのでした。
☆☆☆
あーなんか自分にも新しく所属できるソサエティーみたいなものが出来たのかもと、
少しうれしい感じがしました。
英語の勉強にもなるし。女の子も紹介してもらえるとかほんとありがたい。
ちょっと落ち込んでた時期だったので、「ついに自分にもツキが回ってきたかも?」と、
42nd Streetのビルとビルの間にオレンジ色に沈む太陽を背にしながら、帰り道にそう思うのでした。

次回につづく。
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