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フラットアイアンビル (師匠クラスの変態ビル)

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前回、SOHOの愛すべき変態ビルの話をしましたが、
その、Silk Exchange Building とほぼ同時期に建てられたビルがあります。

Flatiron Building1

どうですか、この不安定感。マニアの方はたまらないと思います。


細工したような写真ですが、加工なしの撮って出しです。変態ビルの要素を余すことなく表現できている思います。その三角形の斜辺が22ndストリート側から60mあるのに対して、頂点の幅の部分は1.9m程しかありません。下はそこからちょっと引いた絵です。

Flatiron Building2

このビルはブロードウェイ、5thアベニューと 23rdストリートで出来る三角形の土地に建てられたビルで、フラー社のフラービルという名前がありましたが、上から見るとその形がアイロンのように見えたので早くから Flatiron Bulding のニックネームが定着し、今に至っています。

もともとこの土地には小さな雑居ビルが集まる一角だったようですが、商業地区として発展するマジソンスクェアの近隣地として高い価値が見込まれていました。19世紀末にその土地がコンストラクターのフラー社の手に渡り、同社の本社ビルとして高層ビルの建築が企画されます。

Fuller Company

シカゴをベースにしていたダニエル・バーナムがデザインし、わずか着工から9ヶ月の1902年の8月に22階建のルネッサンスリバイバル様式のビルが完成します。完成当時はマンハッタンで2番目に高いビルだったので自然と注目を集めることになります。

Framework of Flatiron Building

鉄骨構造のライムストーン張りでテラコッタで装飾が施されているのは Silk Exchange Building と同じですが、こちらは表面がスムーズで、幾分モダンな印象です。

ただ、良く見ると、パーツパーツは大きくないのですが、こちらも装飾がいたるところにちりばめられています。もし、これに Silk Exchange Building 並みのくどい装飾が施されていれば、その妙な形と相まって、近所の子供はみな怖がって泣いたことでしょう。

Flatiron Building3

意識されてそうなっているのか分かりませんが、現在でもエアコンの張り出しがほとんどなく、窓まわりも凹凸が少ないデザインです。表面の仕上げに拘りが感じられますが、これがこのビルが別の理由で注目される原因にもなってしまいます。

当時このビルが注目された理由の一つに、風害があります。南から吹く風、つまりブロードウェイと5thアベニューを北に抜ける風は、フラットアイアンビルの23丁目の角で合流し、強い風に発展する事が建築当時から懸念されていました。

警察が、スカートがめくれるのを期待して集まる男どもを追い払っているうちは良かったのですが、近隣の住居への風の巻き込みで裁判沙汰になったり、向かいのホテルの窓を割ったりして実際に問題が起こります。



そしてついに、1903年には、強風の中、23丁目の角を曲がろうとした14歳のメッセンジャーボーイが風にあおられ 5thアベニューに飛ばされ、通りかかった車に轢かれて命を落とすと言う事態にまで発展します。

Well I'll be blowed postcard 1905

後にこの問題の解決方法が新聞に投書されていますが、それはバルコニーを設置して風の流れをブレンドするというものでした。つまり、この一見スムーズでスタイリッシュな外観が風害を助長させてたというわけです。

☆☆☆

フラットアイアンビルはニューヨークのアイコンとして親しまれ、世界的にも有名です。やはりその三角柱の形状が珍しいのだと思います。

が、しかし、良く考えてみれば、三角形の土地、すなわち斜めに走るブロードウエイが他の真っ直ぐ走るアベニューと交差する場所はマンハッタン上にたくさんあるはずで、そうなると三角柱のビルも珍しくはないはずなのですが、どうしてフラットアイアンビルだけに焦点が当たるのかという疑問が湧きます。他にも三角ビルはあるだろうと。

と言う事で、ネットで探してみるといくつか三角ビルが見つかりました。

The German American Building
New york times old building

上のは German American Building で、フラットアイアンビルに似ています。これは、ローワーマンハッタンで、グリッド(区画整理)と関係ないところで生まれたビルのようです。 下はまさにブロードウェイと、7th Aveが交わるタイムズスクエアの旧ニューヨークタイムスビルです。こちらも見ごたえある変態っぷりに感服致します。ですが、残念ながらどちらももう見ることはできません。

であればと言う事で、Google Earthでくまなく探してみましたが、どこも今のタイムズスクエアの様になにも無い安全地帯か、広場/公園しかありません。うーん。

Columbus x BroadWay

フラットアイアンビルは摩天楼が形成される早いタイミングでビルが建ちました。
この風害は当時新聞を賑わした程話題になったことを考えれば、その後に三角ビルが建たなくなったことと無縁でない気がします。

もしそうであれば、後の都市計画に影響を与えるくらいの影響力があった重鎮なわけで、人間でいえば師匠クラスの変態ビルということなのでしょう。(ええ、勝手な妄想です)

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