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- Off the Rails - 電車を盗んだヒーロー ダリウス先輩の物語

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前回の話で、なぜKeron Thomasが刑務所行きにならなかったのか? ですが、将来を潰さないようにというわかり易い大義名分以外にも理由がありました。

NYC Subway 3

この事件のあと、なぜかKeronはあまりに大胆な事をしでかしたやつとして地元でちょっとした人気者になります。

それにしても部外者がひょいと電車に入れて、しかも本線で動かせるようなMTAの管理体制はいかがなものかと思うのですが、実は、彼の他にも地下鉄を勝手に動かした奴はいます。Darius McCollum(ダリウス・マッカラム)といって、Keronよりも10年以上も前にです。

つまり、まったく再発防止策が取られなかったことになり、当時あまり評判の良くなかったMTAに対し、盗まれる方も盗まれる方で悪いだろうという世論があったわけで、その批判をかわすためにも若きThomas は無罪放免になったのです。

つまり、Keron はDarius先輩のおかげで助かったということです。

Keron はその恩義を感じ反省し、ボランティア活動に勤しむ傍ら猛勉強してMTAに入社し、今では立派な地下鉄の運転手に…

なれば良かったのですが、そんな美談はNYらしくなく、18歳の時にサイコロゲーム中のトラブルで人を刺し、殺人未遂で逮捕。さらには「電車の運転手は金にならんから電気技師になるわ」と見事な光速手のひら返しをお見舞いした後、最終的には運送業のオーナーになり、37歳の若さで心臓麻痺で他界します。

一方、1980年に電車を運転したDarius先輩ですが、電車を盗んで捕まったのはKeronよりもさらに若い15歳の時。といっても捕まったのが15歳で、電車の運転自体はもっと前からやっていたそうです。ちなみに8歳の時には既に路線バスを盗んでいます。

彼はNYの交通が好きなあまり職員以上にMTAを熟知しており、MTAの職員とも顔なじみで、15歳の時の事件もMTAの運転手に代わりに運転してくれと頼まれてやったらしく、もういろいろおかしいのですが、その事件が理由で後にMTAの就職を希望するも叶わないことになります(アスペルガーと診断されてもいるようです)。

Keronの事件後、電車を盗んで運行という事件は起きていません。MTAがセキュリティーを強化したのです。つまり、Darisu先輩はkeronを牢屋送りから救ったというのに、KeronのせいでMTAのガードが上がり、Darius先輩は電車を運転できなくなったのです。

ただ、どうしてもその衝動を抑えられず、バスを中心に事件を起こしこれまでに30回以上逮捕され、駅に近づくことも禁止されてしまいました。

今では彼ももう50歳を超えていますが、人生の半分くらいは牢屋の中です。日本だとそんな輩に世間の目は厳しいのですが、そこはアメリカ、彼はメディアの恰好の題材として人気が出ます。書かれた記事が高く評価されたり、BBCやCBSのラジオのドキュメンタリー番組が製作されたりしました。

昨年から 「Off the Rails」 とうい彼をの半生を描いた映画がアメリカ/カナダの各都市で上映されています。



これにより、Dariusも一種のヒーロー的扱いをされるという不思議な状況です。

☆☆☆

それにしても想像もできないようなことが起こる事、そしてそれが一部には支持される事、アメリカは寛容というか多様性を容認してきた国なんだなと知ることができる話だと思います。

強盗(ナイキ狩り)の話と、虐待(シューター)の話は日本でもまったくない話ではないと思いますが、3番の電車盗むはまだ聞いたことがありません。最初の法則から言えばそろそろでしょうか。

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