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- 荒れ地のおっさんの唄 -

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建築に興味アリナシ関係なく三国湊の一番のみどころは旧森田銀行

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北陸の建物第二弾です。今回は福井県坂井市三国町です。

三国の街の中は風情のある建物が多く残っているのですが、三国の歴史の中で重要なポジションを担っていたのがこの 旧森田銀行 です。ざっくり背景を説明しますと、

morita bank1

北前船 の経路にあり、九頭竜川が内陸への寄港を可能とした三国湊町は、江戸時代から越前の玄関口として発展してきました。その廻船業の豪商の一つが森田家です。

森田三郎右衛門は商売の鼻が効いたのか、明治になって「んー、もうロジの時代じゃねえな。明日からファイナンスな」と、金融業に華麗な転身を遂げ、その際に作られたのがこの銀行だそうです。

その後森田銀行は福井銀行と合併し、近年まで福井銀行三国支店として営業されていたのですが、建物の老朽化に伴い移転し、建物は町の所有になります。1997年に文化庁の登録有形文化財に指定され、復元保存工事が行われた後、1999年に三国町の文化遺産として一般開放されました。

morita bank2

1920年完成の鉄筋コンクリート造2階建て。現在の駐車場も当時は20畳の金庫室、裏に、宿直室、食堂、印刷室、娯楽室があって今よりずいぶん大きかったようです。

外観はこの時代に多い、古典主義というか、ネオ・ルネッサンス様式に見えます。外観で見ておく所は屋根についている高杯冠型装飾、煙突(駐車場に一部降ろされていて間近に見ることができます)。

あとは、当時は最先端であった巻き上げ式シャッターですが、こちらは巻き上げられていたのでよくわかりません。ただ、内部に入ると手動の装置が確認できます。

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金沢の時は中に入れるかわからなかったので恐る恐るでしたが、ここは観光地として整備されているので中に入れます。入館料無料な上に、その日は係りの方が丁寧に説明までしてくださりました。

内部の見どころの一つはカウンターで、よくある大理石ではなく7mもあるけやきの一枚板。

あとは2階の天井に施された漆喰の装飾です。壁面にただのフラットな漆喰を塗っただけで死んだ経験のある私から見てこの天井部分の大きな装飾は職人技で見事です。ずっと手を上げていて大変だっただろうなと。

morita bank5

階段の手すりなどのモルタルを石に見せるのは他にもありますが、ここはカウンターの上のエンタシス(少し膨らんだ)の柱もモルタルだそうです。

来客室のクローゼットの引き戸の取っ手には七宝焼きが、内部の棚にも細かな装飾が施されています。

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カーテンボックスや腰板に象嵌の装飾が施されており、まるで個人宅だった建物のようです。

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階段で上がれるようになっており、先ほどの天井の装飾がよく見えるようになっています。

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まとめると、大きな建物の壮大な感じに加え、個人宅のようなキメ細やかな職人の技を感じられる見ごたえのある内容です。

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館内に「龍翔館」の説明もあったりしますが、先に龍翔館で歴史を学んでおいてよかったなと思いました。なにかこう、立体的に物事がとらえられたように思えるのでした。

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ジェラートや、三国バーガーのお店などがあつまる街の一角にあります。見ていると観光客らしき人は皆この建物に吸い込まれてきますが、係りの方の説明に対するリアクションを見ていると「他に見るべきものがないからきました」的な感じが否めませんでした。

でもこの建物が残っていて、見学できるようになっているのとそうでないのでは、三国の観光の質に大きな影響を当てていただろうなと思います。なんたって現物の資料ですから。説得力が違います。なぜ、ここに街があるのか、なぜ私たちが今ここで観光を楽しめるのか。その答えがこの見事な漆喰の仕事の中にあるように思えた歴史的建造物です。

〒913-0045 福井県坂井市三国町南本町3丁目3−26


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