スポンサーサイト
新しい記事を書く事で広告が消せます。
そうだ、椅子の話にうつつを抜かしている場合はありません。何しに関門に行ったのかと。
ちゃんとやりましょう、建物の話。ではでは、
門司港を「レトロな街」たらしめているのは他ならぬ古い建物たちで、ここの観光の主役は建物です。間違っても焼きカレーじゃないでしょう。建物に興味がない方で、時間もない方はどこ見といたらいいのかわからないと思います。と、いう事で完全独断偏見ですが、門司港の主要な建物を見といた方が良いと思った順(順路は考慮してません)のでに紹介します。
旧日本郵船門司支店 (門司郵船ビル) 1927年
門司港駅が改修中でなければ正面口を出て真っ先に目に入るビルだと思います。公官庁モノでないので装飾は控えめ(改修でそうなったらしい)ですが、頂上付近にかつての名残があります。この穴の開いた装飾は 江波山気象館と似ていますね。
ここが魅力的なのは外観じゃなく中です。ファミマとブティックの間にある入り口を入った時のタイムスリップ感はすさまじく、これをレトロと言わなくて何を言うという感じです。
古いエレベーターも稼働しており事務所としての機能を今でも保っているのは他の建物とは一線を画すところでしょう。(ビル内にはギャラリーなどもあり中に入る事はできますが基本は普通の事務所としての使用のため見学は節度をもって、階段エリアに留めておく必要はあります) 門司区港町7-8
門司港駅 1891年
旅行記の方でも書いていますが、現在は改修中(平成30年3月までの予定)です。
関門トンネルが開通されるまでは九州の玄関であったため、貿易港として栄えた門司の街と共に賑わった歴史があります。後で出てきますが元の駅は南側(山側)にあり、下関との連絡船の乗り場と直結する形で今の位置に移りました。改修中の今のタイミングならではですが、通常屋根に載っている出窓の部分が地面に降りており良く見ることができます。
日本では数少ない頭端式ホーム、休憩所や洗面所、連絡船の乗り継ぎ場跡など見どころは多いです。車で行っても見に行くべき建物でしょう。門司区西海岸1
旧門司郵便局電話課 (現門司電気通信レトロ館) 1924年
場所はここに挙げたものの中では最もアクセスし辛いのですが、近代建築に興味のある方は絶対はずさない物件です。逓信省営繕課、山田守の設計で有名な鉄筋コンクリート造3階建ての近代建築です。
現存する逓信建築では規模や保存状態から言って旧下関郵便局電話課庁舎と並んで代表格の一つではないでしょうか。表の説明にありましたが、当時電話関係は人気職種だったようで最盛期は300人が働いていたそうです。
1階が電信・電話機器の博物館になっており、ありがたい事に無料で中に入る事が出来ます。中心部からは外れていますが門司港駅からでも歩いて行けない距離ではありません。バスで行くならメディカルセンターが近いと思います。裏に駐車場もあります。開館:9:00~17:00休館:月曜(月祝は次の日の火) 門司区浜町4-1
旧三井物産門司支店 1937年
門司郵船ビルの裏手に周囲より一段高いちょっと薄汚れたビルがあります。観光案内所や「関門海峡らいぶ館」として利用されており、中に入る事が出来ます。入口の黒石で縁取りがしてある部分は当時のままのようでアールデコの要素が見て取れるくらいで、このままだとさして魅力的とは言えません。
ですが、当時は壁面に深緑のタイルが貼られていたらしいのです。少しセットバックされた窓の存在を消すように窓の上下は黒い石で塗り潰す手法などに摩天楼建築で代表的な、レイモンド・フッドを彷彿させられますが、設計者がニューヨークで建築を学んだと聞けば納得です。その魅力を理解するには少々想像力が必要な建物です。開館:9:00~18:00休館:毎月第2、第4木曜日他 門司区西海岸1-6-2
旧大阪商船三井船舶株式会社門司支店 (現北九州市旧大阪商船) 1917年
門司港ホテルの正面玄関前にある煉瓦の外観の国登録有形文化財。昔灯台でもあった8角形の塔頂部分が特徴的で、レトロ地区を代表的する建物の一つです。
建設当時は船舶会社の建物らしく海に面していたそうで直接船に乗れたようですが、現在は市の所有で美術館やギャラリー、ショップなどが入っています。私は煉瓦モノはそんなに好きではありませんが、この建物は表情豊かで良いと思います。ライトアップされるので夜見るのがお勧めです。開館:9:00~17:00休館:展示入れ替え時以外無休 門司区港町7-18
旧門司税関 (現北九州市旧門司税関) 1912年
門司港ホテルの東側にあるブルーウイング門司(跳ね橋)を渡ったところの海のそばに建つ煉瓦の建物です。本来の役割の税関としての展示の他、建物の見学がメインになっているという事で他の建物と違いがあります。
戦時中の空襲により屋根がなくなり、窓を塞がれ倉庫として使用されていたものを修復された経緯があちこちに見て取れます。一階のソファーに座って休憩しながらじっくり見るのが良いと思います。開館:9:00~17:00休館:無休 門司区東港町1-24
やっぱり一回では無理でした。二回に分けます。