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- 荒れ地のおっさんの唄 -

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通過点で現れた紙袋

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空港での話です。

以前の話の、9/11の影響で旅程がぐっちゃぐちゃになり、
マイアミの空港で一夜を過ごさないといけなくなった時のことです。

Aeropuerto Internacional de Ezeiza by Ronald Dueñas, on Flickr
   by  Ronald Dueñas 


マイアミの空港は過去にはこんな事や、 カンクン ニューヨーク 1995 (続き)
こんな事も  リカバリー

ありましたが、やっと孤島から脱出できたので内心はほっとしてました。
とは言え、ホテルなど取れないだろうし、
明朝からの便の確保の為に空港でスタンバイしている必要があります。


周りを見渡すと同じようにホテルに泊まれない人達の集団が
いたるところに形成されています。
私達も、アメリカン航空のカウンター近くにベンチの空きを見つけ、
そこに座ることにします。

ほとんどが中南米系の人たちで、何日も足止めを喰らい、
まるで昔のNYの地下鉄のホームレス集団のような
「どよーん」とした雰囲気になってます。

のーてんきなリゾート服しか持っていない私たちは、
東洋人(なぜかまったく他にいなかった)ということもあって、
かなり浮いていることは感じました。

照明も薄暗く、セキュリティーに不安を感じるので、
疲れていますが、ここからさらに徹夜を覚悟します。
とにかく疲れていたので何もする気はおきません。
夫婦でぼーっとベンチに座っていました。

そうしていると、どこからか、小学校低学年くらいの
かわいいけど質素な身なりの女の子が私に近づいてきて、
小さな紙袋を私の目の前に突き出し、スペイン語でなんか言ってます。

あ、アレだ。このパターン。見覚えがある。

そんな悲しい過去 があった私は、
「またなんかせびりに来たぞ」 と思うのでした。

「う-」となって固まっていると、
奥の方から連れのおばあさんが別の子供達を連れてでてきました。

「えーと、この展開は、、」と思っていると、
今度は大きめの紙袋をもう一つ差し出してなんか言ってます。

「???」
すると、隣に座っていたおじさんが

「あげるから食べろって言ってるよ」 と。

紙袋を受け取って中を覗いてみると、
なま温かいハンバーガー4-5個と、
ポテト、フルーツがなどが入っていました。

Paper Bag by tmcNYC, on Flickr
   by  tmcNYC 

「え?」「あれ?」

逆です。私は、施しをもらう側だったのです。

すっごくびっくりして、「ありがとう、、」 そうとしか言えませんでした。
周りには、私達よりよっぽどくたびれた感じの人だらけだったのに、
何故私たちに… そんなに哀れに見えたのでしょうか?不思議に思いました。

その後、私達2人では食べきれないのは明らかだったので
近くの人たちと食べ物を分け合いました。

そのうち、周りの人と自然に会話をすようになりました。
ペルーに帰る途中で足止め食らった人、
パラグアイから来て既に4日もここに座って待っている人。

今思えば、9/11で混乱していたところから、平常心を取り戻していったのは、
このあたりからかなと思います。

Stansted, December by En Bouton, on Flickr
   by  En Bouton 

後になって考えたのですが、
何故私たちに食べ物をくれたのか分かった気がします。

自分達の座ったベンチの周りは、空港によくある、
一列にベンチが並ぶオープンな感じのところではなく、壁に近い所で、
売店や柱や植木などの空いている所にうまくベンチが配置されている、
奥まった感じのところでした。

そこには、あの日から徐々に動けなくなった人達が集まっていたのでしょう。
明日ここから出られる保証がない者同士があつまったことで、
なんらかのソサエティーができ上がっていたのだと思います。

そこにフラフラやってきた私たちは、いわば「新入り」で、
食べ物をまわしてもらったということは、そのソサエティーに
「温かく迎え入れてもらった」という事だだったのじゃないのかなと思います。

その時は早く帰りたいという気持から「たまたまここにいるだけ」と、空港を単なる「通過点」
としてしか見ていなかったので、紙袋の意味に気付かなかったのです。

☆☆☆

空港は旅程上は単なる通過点なのですが、場合によってはそうでなくなるという話です。
余裕がある時とそうでないときで見えるものがちがってくるのでしょう。
それ以降、空港ではなるべく余裕を持って到着するようにし、
余裕が無いときこそあえてスローダウンするようになりました。


 
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